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某官庁1年生行政官が様々な面において政策を考えるブログです。世界各地の情勢、ITの進化、経済状況、書評等を通して主に政策の批評、提案を書き連ねていきます。 2009年10月半ばから2か月ほど世界一周をする予定なので、そのレポートも行います。
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某官庁、行政官1年目のGichouです。
今年の4月から国家公務員として働き始めました。世界の情勢について、官庁について、IT事情についてなど自分なりの視点で書き綴って参ります。
興味の範囲が、経済政策、新ビジネス、世界・日本旅行、iPhone,iPadなどのガジェットなので、これらについて話題が豊富な予感。
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日本の雇用システムはどうあるべきか
日本の雇用--ほんとうは何が問題なのか (講談社現代新書)日本の雇用--ほんとうは何が問題なのか (講談社現代新書)
(2009/06/18)
大久保 幸夫

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前回は日本の雇用をめぐる言説や政策があまり正確な事実認識に基づいていないということを指摘した。

非正規雇用=貧困層であるというステレオタイプな認識に基づくと判断を誤る。
前回の記事のコメントでmidoriさんが、「(長期的にみれば)20代、30代の時間に仕事上での技能や経験を積めない。そうしたら(中略)その人は貧しくなる」と書いてくれたが、たしかにそういう状況になりつつあるでしょう。

しかし、それは非正規雇用という労働形態が問題なのではないのではないだろうか。
経験が積みにくいというイメージは、1年や2年で仕事をころころ変える非正規社員が多いという認識からきていると思う。

だが、書籍から引用すると雇用構造は以下のようになっている。


graph.jpg



ここからみるに、常用されている社員(正社員・常用非正規社員)の割合は20年前から変わっていないことになる。
よって、同じ仕事についている以上は基本的には技能はあがっているはずだ。もっとも事実としてあがっていないとしたら、非正規雇用という雇用形態が問題なのではなく、非正規雇用社員に正社員と公平な待遇(給与や教育システム)が与えられていないということだろう。

つまり、昔は正社員となっていた人が非正規雇用として働くという現実に、社会システムがおいついていないということだ。

よって、非正規雇用という働き方を正面から認めて、そんな働き方をする人が生きやすいシステムを作るべきだろう。

この本では、一つの提案として、現在のシステムでは非正規社員が失業保険に入りにくいので、第2雇用保険を創設し、非正規社員を雇用する企業から保険金を徴収すべきだと論じている。
無理に雇用保険を一つにせずバランスのとれたいい案だと思う。

加えて、私は非正規労働者だけではなく、外国人労働者(マネージャー層、単純労働者など幅広い層)を正面から見据えた社会システムを構築すべきだろう。
特にマネージャー層の外国人がより入ってきやすい形にすべきだ。
これから日本は高付加価値産業を育てていかなければいけない中で、すべて日本人だけでやるのは限界があるから、優秀な外国人を引きつけていかないといけない。
具体的には、外国人がポストに就きやすいようにこよう流動成を高めること、外国人用の保険を整備することなどがあげられるだろう。

前回のブログの冒頭に、日本人官僚がイギリス官庁に出向していた話を書いたが、徐々にそのような状況に日本も適用しないといけない。
”日本で働くのはどういう人たちなのか ”ということを現在と未来を見据えてシステムを再設計すべき時にきている。

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テーマ:労働問題 - ジャンル:政治・経済


コメント

偉そうにごめん。
最初の大前提として、1つの選択をすべきかなぁと思いました。

①ぎちょうの主張通りにドンドン海外からの雇用を許可するシステム化の推進

②結果としては、やはり日本は日本人による国家としての、(一方では排他的とも見られかねない)従来型の日本型システムの再構築


勿論ボクはぎちょうの主張に賛成です。
でも他方、
そもそものコレまでの日本型システムについての再検証も必要なのではないか?
と思ってしまいました。
現状の非正規雇用者=貧困層というステレオタイプな見方を捨てる為の検証は凄く面白かったし正しさがあると思います。
でも他方で、
“日本人”
がこれまでの…安土桃山時代後期からのシステムの移り変わりや、それに伴う変化を多方面からじっくりと研究してきたのかな?と思ってしまったんです。

とは言っても、現状での日本型システムに制度疲労が起きているのはボクも強く感じます。
なので仮に②を選ぶとしても現状では幾つかのカンフル剤が必要だと思います。

って偉そうに長々ごめん。
[2010/02/04 17:40] URL | ぐっさん #MCrwnHX. [ 編集 ]


なるほど。指摘はもっともだと思います。
ゼミの中で有期契約の非正規社員が実は結構高い能力を身につけているにもかかわらず、有期契約が実質的に向きと見なされることを防ぐために雇止めされる、という事件があったのを思い出しました。
非正規社員と安易にひとくくりにするのは危険だと思いました。

第2雇用保険の案、面白いと思います。非正規社員として雇うこと、働くことの利便性と労働者の保護の必要性をどう中和させるかという問題を考えるにあたっては、既存の雇用制度にとらわれていてはいけないのかなと思います。

外国人を含んだ雇用制度についてはもうちょっと勉強します。


[2010/02/05 16:45] URL | midori #- [ 編集 ]

レス
>ぐっさん
日本の国が、どういう形の国であるべきかの議論をせずに、この雇用問題を語れないのはごもっとも!
まさに、日本がこの先どういう形をとるのか考えるためにいい本を最近読んだので、すぐにでもそのレビューをかこうかと思ってます。
まさにそれを考える上でぐっさんが指摘する通り、安土桃山時代以降の、西洋というアクターが出現したときからの、日本はどういうあり方をたどってきたかが大きな考えの導として研究の余地があると思います。
その話は次の記事で!


>midoriさん
前回のコメントありがとう!おかげで思考と記事が深まった気がします。
非正規雇用という働き方自体は、働き方に柔軟性にかける正社員に比べて、いろんなニーズをくみ取って働き方を主体的に変えていける可能性もあると思うんだよね。
正社員のように転勤はしないで、その土地でとにかく働くであるとか、育児との兼ね合いで短時間労働にするであるとか。
その長所短所を考えて雇用制度設計を考えられたらいいねー

おそらくmidoriさんはこの先労働法をさらに学んでいくことになるのだろうから、是非また新しい知見など教えてもらえたらと思います。
[2010/02/06 14:35] URL | Gichou #4M1sDwKo [ 編集 ]


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